ドンマイ

『あねとあなた』さんの作品

>『あねとあなた』さんの作品一覧に戻る

※無断転載はお断りいたします。

『カエルのカエルーサ』

作 あねとあなた

まいちゃんは泣きながらかけだしました。

――先生がけっこんしちゃう。 やだ! やだ!

「おじょうちゃん」
まわりを見わたしてもだれもいません。
「池の中にいるさね」
まいちゃんは池を見ました。

すると、大きなカエルがいました。
「カエルさん、カエルさんがお話してる」
カエルはいいました。
「お話きこうかね」
まいちゃんは話しました。
「担任の先生がけっこんするの。あたし先生が好きだから、けっこんしてほしくない」
またなみだがでます。
「あたいの名前はカエルーサ、男女のあしたをカエル魔女さね。
七夕の日に先生をこの池につれておいで…」

――男女の明日をカエル?…先生けっこんしないの?
カエルーサは
「七夕の日にまたおいで」
と言いました。

あたしの先生そばにいてくれる。
まいちゃんはなきやみました。

でも、次の日七夕の日に池に行きたいと先生に言えません。

次の日も――

七夕の日、雨がふりました。
まいちゃんは折りたたみがさをランドセルに入れて先生に
「先生、まいかさわすれちゃったの」
というと先生はビニールがさをとりだして
「じゃあ、玄関まで一緒にいこうか?」
まいちゃんはうれしくてにっこり
「先生、池に行きたい」
先生は池のまわりはびちゃびちゃだよって言ったけど
「カエルさんがいるの」
先生は「そっか?カエルさん見たいね。」っていいながら池につきました。

「カエルーサ先生だよ」
カエルーサはひたいを光らせて
「カエル、カエル、あしたへカエル」
先生は“ポンッ”と小さな蛙の卵になりました。
「先生。カエルーサどうしちゃったの」
カエルーサは言いました。
「先生を子どもにして恋心を昔にもどしたのさね」
卵の先生は、「おかあさん、すき」と言っています。

少したつとおたまじゃくしになりました。
「たまちゃんがすき」
ようちえんせいになりました。

小学生…

中学生…

高校生…

どれも先生の好きはほかの人でいっぱいです。
先生が若い女の人にプロポーズしてます。
カエルーサはこの人が先生の好きな人さね。

カエルになりかけたおたまじゃくしの先生は女の人に言いました。
「クラスの子で僕にとってもなついてくれる子がいるんだ。
君との子もそんな風になってくれるかな」
女の人が
「なついてくる子って女の子? その子あなたのことが好きなんじゃない」
女の人がくすくす笑いました。

カエルーサはどすのきいた声で
「未来をかえるさね。この女の人の恋心をカエルさね」
まいちゃんはカエルーサの声がこわくてなにも言えません。

すると蛙になりかけたおたまじゃくしの先生が
「そう、女の子だよ。大きくなったら、その子結婚式によんでくれるかな」
カエルーサはまだまいちゃんの気持ちをふみにじってるさね、
蛙になる前にまいちゃんの心を入れよう

――大きくなったら

まいちゃんはこわかったけれど
「カエルーサ、あしたをかえないで・・・」
どうしたさね、まいちゃん先生のこと好きなんじゃろ。
せっかく、男女の恋をカエル事できるってのにね。

まいちゃんは悲しかったけれど
「先生この女の人の事すごく好きだもん。
まいじゃ先生しあわせになれないもん。しあわせにしてあげられないもん」

――だから…

――だから…

すると
カエルーサはみるみるキレイな女の人になって
「まいちゃん心が少し大人になったわね。そう、無理矢理の恋なんて恋じゃないわよね」
と言ってほほえみました。
「先生はどうしたらもどるの?」
ふっふ、最後の甘えん坊ねカエルーサは笑った。

気づくとまいちゃんは先生におんぶされていました。
はずかしかったけれどうれしかったです。
池でカエルがゲコゲコ鳴いています。


ページ上部へ↑