ドンマイ

『あねとあなた』さんの作品

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『ブルーな天使』

作 あねとあなた

ある所にブルーな天使がいました。
なぜ、ブルーなのかと言うと、右の羽が半分動かないのです。
でも、半分は動くので、だれもブルーな天使が障がい者だとわかりません。
それはブルーな天使、本人さえそうでした。
いつも、ブルーな天使は上手に飛べず、落ちこぼれてしまいます。
仕事ができず、まわりに迷惑をかけているので友達もいません。
でも、ブルーな天使は天使としてがんばって働いていました。

その日もブルーな天使はゼウスの言いつけで天界から地上に降りたち、仕事をしました。
上手く飛べずふらふらと皆の後に続きます。
仕事は・・・戦争を終わらせることです。

仕事が終わり、天界へ向かう時、ある男が倒れていました。
ブルーな天使は一歩男に近寄りました。
男はブルーな天使や他の天使に「助けてくれ!!お願いだ!!」と叫びました。
他の天使は”さっさ”と帰りました。
だけど、ブルーな天使はとまどい、その場に立ちつくしました。
そして、男を助けることにしました。

男に手をのばし、りんごを食べさせました。
男はそのリンゴを食べて元気になりました。
男は助けてくれたブルーな天使に言いました。
男はせいかんな顔をしていました。
「助けてくれて、ありがとう。でも、なぜ助けてくれたんだ?」
と男は聞きました。
男は、他の天使達が帰って行ったのに、ブルーな天使だけが助けてくれたのが不思議だったのです。
ブルーな天使は
「私も助けて欲…」
と言いながら、涙をこぼしました。

ブルーな天使が泣き出したので、ズタぶくろの中から“お礼”として“紅花の粉”を渡しました。
男はブルーな天使の手を握りながら、言いました。
「これで羽を赤く染めて、『ケガをした』と言えばいい。」と言いました。
ブルーな天使は首を横にふりながら、涙声で言いました。
「ウソをつくなんて!」
男は、また言いました。
「でも、困っているんだろう?これ以上がんばらなくてもいい。」
ブルーな天使はせきをきったようにまた泣き出しました。
"がんばっている”と言われたのがうれしかったのです。
でも辛いこともあり泣きだしてしまったのです。

さっそくブルーな天使は紅花の粉で羽を染めました。
まわりの天使達は真っ赤な羽のブルーな天使を見て、優しくしてくれるようになりました。
ブルーな天使はやっと甘えられるようになったのです。

冬になりました。
ある日、ブルーな天使はゼウスに呼ばれました。
ブルーな天使は上手く飛べないので、歩いてゼウスの所へ行きました。
「明日から、ヴィーナスのもとで働きなさい。」とゼウスはブルーな天使にいいました。
転属命令でした。
ブルーな天使はまた歩いてヴィーナスの所へ行きました。
雪で外はとても寒かったのですが、上手く飛べないので、また歩いて行きました。

ヴィーナスの家に着きました。
ヴィーナスは、だんろのそばにブルーな天使を招き入れました。
ヴィーナスは”愛”と"美”の女神です。
ブルーな天使は暖かいだんろのそばでヴィーナスとおしゃべりしました。
すると、ヴィーナスがいいました。
「あなたに名前をつけましょう。」
ヴィーナスはこう名付けました。

“ピンク・ハート”

なぜ?とピンク・ハートは言いました。
すると、ヴィーナスはこう答えました。
「とてもキレイなピンクの羽を持っているのですもの。」
ヴィーナスはにっこりとほほえみました。
紅花の粉が落ちて、ピンク・ハートの羽はきれいなピンク色になっていたのです。

そして、ピンク・ハートは愛の天使キューピッドになりました。
優しいピンク・ハートはキューピッドの仕事をがんばりました。
友達もできて、楽しく過ごしていました。
そして、ある日、ピンク・ハートは“あの”男の元へ寄りました。
ピンク・ハートを見て男はいいました。
「よかった。本当によかった…」
ピンク・ハートはチョコレートを男に渡しました。


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