書籍
弊社の役員や職員が執筆した出版書籍をご紹介します。日常生活を能動的に過ごすためのヒントが多く記されています。 様々な視点から精神医学について学ぶことが可能です。
川谷大治

スピノザの精神分析
~『エチカ』からみたボーダーラインの精神療法~

人間の在り方を模索した哲学者スピノザ。
神のいない時代を予言した哲学書『エチカ』は、当時異端と目されもしたが、後世に長く読み継がれる一書となった。
フロイトも言及したスピノザの思想には、精神分析そのものと言える部分があり、哲学者だけではなく、フロイト以降の多くの精神分析家や心理療法家を引きつけている。
本書は、精神分析家として、精神科医として多くのクライエントの心を見つめている川谷大治によるスピノザの哲学を真っ向から扱った一冊である。
スピノザの精神分析とは何か。スピノザの思想が精神分析にもたらすものは何か。長年の治療経験と思索から、深く広い「エチカ」と精神分析の世界を解き明かす。
川谷大治プロフィール

医学博士、精神保健指定医、日本精神神経学会認定医、日本精神分析学会認定精神療法医、認定スーパーバイザー、国際精神分析協会会員。
1992年:日本精神分析学会奨励賞。
昭和55年、長崎大学医学部卒業。
昭和55年、長崎大学医学部付属病院精神神経科。
昭和59年、福岡大学病院精神神経科。
平成09年、川谷医院開院。
精神分析学を専攻し、大学病院時代は思春期・青年期精神医学及び一般精神医学の研鑽を重ねてきました。
開院の後は、地域の小児からお年寄りまで、精神分析学を理論背景に診療にあたっています。
渡邉恵里
なぜ不登校児童に好きなことだけさせてはいけないのか

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よく不登校児童に「好きなことを好きなだけさせなさい」というアドバイスを目にします。これは果たして、本当にその子を自分らしい方向に導く方法なのでしょうか。
不登校児童と向き合う中で、甘やかすことと厳しくすることに悩む方は少なくありません。小児科医である著者自身、子どもたちの話を聞いて悩む場面が多数あり、治療の行き詰まりを感じていました。
ところが、精神療法と哲学者スピノザを学び、能動性と受動性に着目したアプローチを取り入れたところ、登校日数が増加する子が増え、 登校までできていない子でも、その子らしくイキイキとした生活を取り戻せるようになってきました。
本書では、スピノザの方法を取り入れた精神療法の工夫を紹介しています。不登校児童を支援する人にとっても、姿勢がぶれずに子どもと向き合うための方法です。支援で悩む人々のヒントとなれば幸いです。
不登校児童の勉強を支える親の心得

精神科外来を受診される不登校児童は、長期化しているケースが大半で、学習時間も0ということが少なくありません。学校や勉強に対するトラウマがあって、勉強を機に嫌な記憶が蘇るために、進めることができないというケースもしばしばみられます。
「勉強をしないといけないと頭ではわかっているけれど、心がそれを拒んでしまう」状態の子どもたちに、どのような声かけをしながら勉強をサポートしたらよいか。本書では、まず不登校児童が学習に取り組みにくい背景としてどのような問題を抱えているかということを、心の問題と発達の問題から解説します。
次に、私が臨床で子どもたちから学んだ彼らをサポートする工夫を、環境面と学習面からお伝えします。最後に、保護者が一番気になる「将来、大丈夫なのだろうか」ということについてご説明しました。不登校児童が学びの一歩を踏み出し、自分らしい生き方を見つけるお手伝いができたら幸いです。
渡邉恵里プロフィール

小児科学会専門医、小児神経学会専門医、子どものこころ専門医、小児精神神経学会認定医。
所属学会:日本小児科学会、日本小児神経学会、日本小児精神神経学会、日本児童青年精神医学会、日本精神分析学会、日本LD学会。
平成19年、愛媛大学医学部卒業。
平成21年、福岡大学医学部小児科入局。
小児科で、新生児期から学童期までの子どもと家族の心の問題に取り組みました。
平成29年より川谷医院で勤務。小児神経科医として子どもの全身を診る姿勢を背景に、精神分析を学び、心の診療にあたっています。
株式会社ドンマイ取締役として、「イキイキとあなたらしく」をモットーに会社の運営とスタッフの教育に携わっています。
作品
『あねとあなた』さんの作品
『あねとあなた』さんの書き下ろし短編集